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君のこと思い出して ◆Mti19lYchg 鬼舞辻無惨が累を殺すべく教会へ向かう中、教会内での三者三様の心理、動きは―― 【累】 もうお仕舞だ。俺は無惨様から死を宣告された。 刃向う? 逃げる? そんな事が出来るはずがない。 俺は家族をこの地でも作った。親は子を命がけで救い、兄は弟を守るものだ。 だけど、無惨様相手では無理だ。他ならぬ一二鬼月の一角である自分が敵う筈ないのだから、誰も俺を守れない。 ……頬が熱い。あいつに殴られた頬が痛みから熱に変わってきた。 それを不思議と不快と感じない自分に不快だ。 このまま無惨様から楽な死を賜ろうか。そう考えると、頬がさらに熱くなってくる。不快だ。 ……不快といえば、あの捕らえた女。ここに来る前戦ったあの鬼殺隊の剣士。 あいつと同じくらい不愉快な女。 見返してみると、いつの間にか糸から離れて、俺を不思議そうな目で見つめている。 ……だが、それもどうでもいいことだ。 【神居クロオ】 愛月しのさんが死んだのか。ミクニ君はどう思うんだろう。 ……多分、ミクニ君は何も変わらず、人を助けるための行動を続けるだろうな。あの時の、僕が死ぬ前にミクニ君が殺された時のしのさんと同じで。 ……皇城君は、どうだろう。今頃絶望しているのかと思うと溜飲が下がるけど。一度殺されて、捨て台詞を吐かれたからなあ。 ……姐切さんは、そんな危うい皇城君を心配しているだろう。上手く出会えているかな。 ……猛田君はどうでもいいか。どうせここでもやる事は弁舌と支給品で人を支配しようとするだけだろうし。 ……変だな。今、僕は、僕自身が思った以上に人の事を考えている。他人の事情なんてどうでも良かったはずなのに。 臨死体験は人を変えるって言うけど、僕の場合本当に死んだからなあ。 そりゃ人生観が変わっても……いや、違う。 多分、死ぬ前の最後のあれだ。あの母さんの幻影。あれで変わったんだ。 幻影だとしても、勝手な妄想だとしても、僕はあれで救われた。 だから……今は、ミクニ君に対する友情を、改めて結びたいと心の底から思う。 そうだ、弟はどうしたのかな。何か異様に静かだけど。 【マシュ・キリエライト】 放送で先輩の名が呼ばれなかったことにひとまず安心し、同時に清姫さんなど失われた命に対し何もできなかったことを悲しく感じます。 放送の後、鬼の方が急に意識が飛んだように呆然となった後、次は頭を掻き毟り始めました。皮がちぎれ、辺りに血が飛ぶほどに。 それでいて表情は、茫洋としています。焦ったりしている感じではありません。心の内側までは分かりませんが。 いつの間にか私を縛っていた糸も解れています。 彼は一瞬私を見つめ、そしてそのまま動きを止めました。 静寂が支配する中、上からもう一人の男の人が地下室に降りてきます。 ―――――――――――――――――― 「弟。丁度日光を遮断できそうなものがあったよ。『呪碗のハサンの黒布』ってやつで、魔神を抑える効果があるんだってさ。 まあ、この場じゃ魔神も鬼も大して変わらないよね、多分」 クロオは笑い、累に布を差し出した。 「それで、この飛び散った血は何だい?」 クロオは周りを見渡し、改めて累を見る。 そう言えば、累は人形のように動こうとせず、布にも手を伸ばさず、クロオに顔を向けようともしていない。 「……行きなよ、どこへでも好きなところに。家族はもうおしまいだ」 投げやりな調子で、虚ろな声で累は言った。 「兄に対してそれは無いんじゃない? 結構楽しかったよ、この数時間」 糸で縛られ、打たれながら、それでも楽しいと言った事にクロオは少し可笑しさを感じた。その感情が事実であるのがより一層笑えてくる。 クロオは養護施設で始めて出会ったころのミクニのように、累にシンパシィを感じていた。 それは、予測ではあるが一つの共通点、そこから生まれる暗闇があるからだろう、とクロオは思っている。 クロオは初めから『普通』から外れていた。母親に対する愛情はあったが、それ以外の感情が薄く、気味悪がられていた。 だから、義理の父親になった男から憎まれ、殺されかけ、逆に殺した。そして、それは恐らく累も――。 「いきなりどうしたの? 放送まで乗り気だったじゃないか」 「状況が変わった。僕はあのお方の逆鱗に触れた。このままだと僕はあのお方に殺され、兄さんもこの女も食われる」 累の口調は自分の死についてだというのに、淡々としたものだった。 「それを知って逃げようとしないのかい? または戦ってみるとか」 「無駄だ。あのお方は僕の居場所を特定できるし、戦っても勝てるはずがない。当然、お前が僕を守れるはずもない」 ふうん、と自分の死についてだというのに、やはり累と同じように他人事のようにクロオは呟いた。 「それなら、あの娘をどうする? 選択肢は三つあるけど。 1.このまま放置して僕たちが逃げるための囮にする。 2.君が食べて、力を少しでもつける。 3.家族にして戦うか逃げる手助けにする」 クロオはマシュを指差しながら、彼女の目の前であっさりと命を犠牲にする選択肢を口にしてのけた。 「言っただろ? 僕達はもうお仕舞だ。僕にはあのお方の気配と憤怒がここまで感じ取れる。どの方法をとってももうどうしようもない」 それでも累の虚無な声は変わらない。もう既に命を投げ捨てているからだ。 その累の空虚な顔を見たマシュは、先程累に感じた憐憫とは違う何か、やりたい事が湧き上がってきた。 「……あなた達の名前は何と言いますか?」 「……はあ?」 「私は――私の名前はマシュ・キリエライト。ここにいる先輩――藤丸立香のサーヴァント、守り手です。私はまだあなた方の名前を伺っていません」 累とクロオはお互い顔を見合わせ、マシュに対し口を開いた。 「僕は累。あのお方に選ばれた鬼の精鋭『十二鬼月』の一角『下弦の伍』だ」 「僕は神居クロオ。月代中学校3年の15歳。だけど、何でいきなり自己紹介?」 「家族というなら、名前を知っているのは当然でしょう」 「それもそうかな。あ……そういえば僕が弟の名前聞いたのってこれが初めてだったっけ?」 マシュは立ち上がり、累とクロオの二人に対し向かい合った。 「生きる事を諦めないでください。どんな悪人だって、例え鬼だって、何を求めるかを決める『義務』があるんです。 あなた達が家族を求めるその答えを決めるまで生きようとするなら、私はあなた達を護ります」 『……義務?』 累とクロオの二人はその言葉に戸惑い、同時に口にして目を見開いた。 「……僕が家族を求めるのは、本物の絆が欲しかったからだ」 「それは何故ですか? なぜ本物の絆が欲しいのですか? 今はそれが試される状況だというのに」 「それは……」 確かにそうだ。突きつけられた絶対的な『死』を前に命懸けで守り、守られる。それが本物の絆のはずだ。 だけど、俺は兄に対し勝手にしろと言った。何故だ? 守ってもらえる場面じゃないのか? それは……熱い。頬が熱い。頭にまで熱が回る。 ……怖い。……怖い? そうだ、これ以上考えてはならない。そんな根源的な恐怖が湧き上がってくる。 「……僕は数え切れないほどの人を喰った鬼だ。自分と同じ鬼を家族にして、役になりきれなかった鬼達も殺した」 累は恐怖の余り、罪と感じていない事を悪事のように告白した。相手が自分を見捨てる事を期待して。 「そんな僕を、お前は護るっていうのか」 だが、マシュの決意に満ちた目は変わらない。累にはその理由がわからない。分からないから目の前の女が怖く感じる。 「何でだ! そんな名前を知っただけの仲間なんて薄っぺらな関係じゃ命懸けで戦えっこない! 本物の絆なんかありっこないのに何で!」 その叫びはまるで子供がかんしゃくを起こしたような口調であった。 「僕だって何人も気に入らない奴を殺してきたよ。 善人でもないし、マシュ、君が思うように脅迫されて無理やり仲間にされてるんじゃないんだ。自分の意志で彼の家族になったんだよ。 クロオは累の不安を安らげようとしたのか、自分から悪事を告白した。自分も同類などだと、だから家族になれるのだという事を示そうとして。 「私の目の前にいるのは、生きるために助けを求めている方です。鬼も人殺しも関係ありません」 そう言い切り、マシュは累とクロオの手に自分の手を差しのべて掌を握った。 「累さん。あなたが家族を作ろうとするのも、幸せに暮らしたいのも、間違いじゃないと思います。あなたの言う本物の絆も子供を助けるために命を落とした人を見た私にはあると言い切れます。 でも、あなたは一度でもこんな風に……家族と手を繋いだことがありましたか? 家族の人から手を求められた事がありましたか?」 「……それが……」 それがどうした。本物の絆にそんなこと関係ない。何があっても命懸けで父は子を、兄は弟を救うのが本物の絆だ。 そう累は言おうとした。だが、熱い頬を感じるとなぜか咽喉が詰まってそれらは言葉にならなかった。 「私は一度、死にかけた事があります。爆発で瓦礫が私の下半身を押しつぶして……。 そんな時に駆けつけてくれた人が先輩でした。その時はただ、朝に床で眠っていたのを私が起こしたという関係だけだったのに駆け付けてくれたのです。 もちろん、何もできない事は私も先輩もはっきりと理解していました。 私に駆け寄ったせいで炎と瓦礫に囲まれて、二人で死ぬのを待つだけの状態になって……先輩は震えていました。 累さんには言いましたよね。私は家族というものが分からないまま育ったと。その時私は自分の命の価値が分からず苦しくても怖くはなかった。でも先輩は死ぬのが怖い普通の人だったから身体が震えていました。 なのに、私を気遣って、笑顔で話してくれました。 私たちが死ぬ現実は変えられない。ならせめて最後の瞬間まで、お互いに気持ちを楽にするのが出来る最善だと思い、私の手を握ってくれたのです。 ……あの時の手の温かさを、わたしは覚えています」 それがマシュ・キリエライトにとっての始まり。死の時間まで設計されたデザイナーベビーから人間になっていくための始まりだった。 「そして私は奇跡的に共に助かった先輩と旅をするうち、分かってきたのです。 先輩はどんな悪人でも、人から恐れられる怪物でも、助けを求められれば常に手を差しのべて、助けてもらえれば常に感謝できる人なのだと。 恐怖の中でも自分に出来る最善の事をしようとする人なのだと。ただ偶然出会ったというだけで必死になって親身になり行動できる人なのだと。 そんな先輩に出会った人の中には裏切って、敵対して、憎んでも、最後には命を捨てて守ってくれた人がいました。 きっと、累さんが言う本物の絆は作るのではなくて生まれるものなのだと思います。例え実の親子でも。そして実の親子でなくても、偶然会っただけの関係でも絆を結んできた先輩のように」 そう、いつもそうだった。先輩の盾として、サーヴァントや魔獣などと戦ってきたのは私だけど、サーヴァントや現地の人達と絆を結んでいたのはいつも先輩だった。 救いを求める人に手を伸ばす。一時的な利害の一致だとしても、助けてもらえれば感謝して相手の手を繋ぐ。 そんな当たり前のことを、先輩はどんなに危険な状況でも、どんなに凶暴な相手でもやっていた。 そう、この場で人を襲っていた酒呑童子さんに対してもだった。 助けを求める声を聞いて応じてくれた相手への感謝は誰だろうと変わらず、悪人だろうと鬼だろうと、邪神や魔性の眷属だろうと、卑下も軽蔑もせず、侮辱も偏見も向けず、善悪で差別もせず手を繋いできた。 そんな誰に対しても感謝し、手を繋いでくれる先輩は何時も恐怖の中でなけなしの勇気を振り絞って人を助けようとしていた。 他人事であっても、人助けや信念からの行動などに対して真摯に応え、共に笑えるような人だったからこそ、私は先輩の盾になれたし、他のサーヴァントの方々も味方してくれたのだ。 絆は累さんのように無理やり糸で縛るように作るものじゃなくて、手を繋いで生まれるものだと、先輩はその身をもって教えてくれた。 手を繋ごうとした結果、例え裏切られても、拒絶されても、離れる事があっても、手を伸ばし続ければ、最後には確かな絆が生まれるのだと。 だから、これは私の、私一人の戦いだ。 先輩がいつも差しのべて、受け入れてきた手を、私も同じように差しのべ、受け入れる。それが私にとっての初めての戦い。 「嘘だ……。そんな……事で……命を懸けられるはずが、ない……」 震える声で、訥々としゃべる累。 「……口をはさむけど、そんな事でも命を懸けられる事もあるんだ、弟」 今まで表情を変えず黙っていたクロオがここで口を開いた。 「ミクニ君は、ただクラスメートというつながりだけで、人を救おうと何度も命懸けの行動をしてきた。家族の愛情なんか信じていなかったのにね」 家族の愛情なんか信じられないという部分はクロオ自身も同じだった。ただ、ミクニには友人との絆があり、クロオには何もなかった。 それはクロオ自身が愛情に、情緒に欠けているからだと思っていた。だからクロオは口ではマシュに援護しながら、実は累の方に共感を覚えている。 累が言う『本当の絆』の方を求めたい。だが恐怖や暴力でそれが作れないことは十分知っている。 『真実の愛』に関しても自分にはあらかじめ愛情など欠けていると分かっている。 いや、分かっていたつもりだった。 最後の瞬間、自分がそんな人間じゃなかったことに気づいた。 今なら本当に家族を作れるかもしれない。幻影でも妄想でも母さんに、誰かに愛されたという記憶があるのなら、他の誰かに愛を注ぐことが出来るかもしれない。 累の言う『本当の絆』も今なら結べるかもしれない。 だから――累が絶体絶命の危機で変わる事が出来るのなら、累の方に助けを差しのべる。 「私はあなた達の家族にはまだなれません。でも、死ぬのが怖いなら、私はあなた達を命懸けで守ります」 累の手を包むマシュに対し――累はもう片方の手を突き出した。 「違う。お前は、僕の……家族だ、妹だ」 累は虚ろな表情で、両指から糸をだし、マシュを奪った盾ごと籠目模様の球体で包む。 ――血鬼術・殺目篭 それを大小二重にしてマシュを覆った。 「兄は妹を命がけで守るものだ」 戯言だな、と累は内心自嘲した。累自身実際にそのような事を行った事がない。 「お前だけは逃げろ」 ただ、累の中にある妄執ともいえるものが、マシュを放逐するという選択を取らせた。 累はマシュを教会の天井を突き破って、放り投げた後、しばらくじっとしていたが。 「兄さん……僕はあのお方に立ち向かおうと思う。協力してくれるか?」 クロオに対して目つき鋭く睨み、鬼の本能に抗うことを決心した。 あの女とあの女が語る先輩とやらの行動、絆。それに対する心底から湧き上がる恐怖に近い感情。それは無惨による絶対的な死の恐怖より優った。 この正体を知らないまま死ねない。そう思ったからこそ、無惨へ刃向う気になった。 「いいよ。半分くらいは君と一緒に死んでもいいかなって思ってる。もう半分は、そんな危険な奴は、ミクニ君に危害を加える前に殺そうと思ってる。 でもさ、前に入ったよね。兄は弟のいう事を何でも聞いてあげたいものだって。だから僕と一緒に戦ってくれでいいんだよ、こういう場合」 クロオは累に向かって優しく微笑んだ。クラスメートが見れば驚くであろう程優しい笑みだった。 「支給品を調べたら、こんな物があったんだ」 そう言って、クロオはデイバックから4つの物を取り出した。 一つは黄色の瓢箪。二つは硝子で造られた瓢箪状の大小の酒壺だ。三つとも中には水か何かが入っている。 大きい方の硝子の瓢箪の酒壺は2、3歳児くらいの子供がすっぽり入るくらいの体積があるのではないだろうか。 小さい方の硝子の酒壺には、口に咥えさせる剣がセットでついてきている。 説明書によるとこれらは神便鬼毒酒。源頼光が酒呑童子を殺すのに、飲ませたという逸話の酒。 この酒はさらに強力で、魔力があれば三つの瓢箪からほぼ無限に出て、鬼も人も何もかも溶かしてしまうという。 もっとも、これはただ流せるだけで、制御などできない。 おそらくこれは、所有者を無理やり生かす悪刀『鐚』と合わせて使用するように支給されたのだろう。 簡単に言えば、密閉空間の中、互いにいる状態で神便鬼毒酒を内部に満たせば、相手は溶けても『鐚』を使っている自分は生き残れる、というわけだ。 「相打ち覚悟なら、何とかいけるんじゃないかな」 これで殺せなくても、最後の支給品である『暁光炉心』がある。 これは何らかの動力炉の様で、恐らく電気が蓄積されていると思われる。水溶液が電気をよく流し、人を感電死させる事は、実際にこの方法で殺しているから良く分かる。 鬼を弱らせる『神便鬼毒酒』とそれで壊れた『暁光炉心』の電撃を合わせれば殺しれるだろう。 それでだめだったら? それまでの事だ。どうせ一度は死んだ身だ。 「失敗したら、一緒に地獄へ行こうよ、弟。せっかく家族になったんだ。そこまでは付き合うよ」 「……どうして、お前はそこまでする気になったんだ?」 奇妙な質問だと思った。先程兄は弟のいう事を何でも聞いてあげるものだとクロオが言ったばかりなのに。死ぬまで守ろうとするのは本物の絆のはずなのに。 「家族を作りたいってところに共感したからだね」 クロオは顔を覆う包帯の、耳の部分を外した。耳たぶは無惨に半分がギザギザに切り取られていた。 「元の家族の母さんは、歪な僕を殺せなかったから。逆に僕は母さんを殺した……自殺に追い込んでしまったから」 これがその証拠だよ、とクロオは今まで見せなかった暗い表情を累に見せた。 「つらかった。本気で愛していた母さんを死なせてしまった事が。だから僕は記憶を無理やり捻じ曲げたんだ。自分が殺したって。 弟も多分そうだよ。家族を求めるのも、それを無理やり縛り付けようとするのも封じた記憶の欠片がそうさせるんだ、きっと」 累はクロオを糸で打った。そこには怒りも憎しみも無かった。ただ「今すぐ口を止めないといけない」という恐怖が反射的に身体を動かした。 「今のは核突いたから? それとも同情だと思ったから? でも本当の愛情に満ちた家族を作りたいって思いは君と同じで本物さ。 だから、あのお方とやらを殺すのも本気だよ」 累はあえてクロオを無視し、天井を見上げた。 「もうすぐあのお方が来る」 累には分かる。教会の入り口に隠し切れないほどの憤怒と鬼気を感じる。 「地下室まではあのお方を僕が何とか連れて行ってみせる」 累は全力の赤い糸を指から出し、天井に張り巡らせた。 「これで生き残ったら、お前と、お前の知り合いと、あの女と家族について改めて語りあかしたくなってきた」 累はクロオが出した黒布を全身に纏い、階段を登って行った。 「……弟。そういう台詞、僕たちの時代じゃ『フラグ』って言うんだよ」 そう言ってクロオは累に対し、朗らかに笑いかけた。 【E-3 教会跡/1日目・朝】 【累@鬼滅の刃】 [状態]:殴られた頬が熱くなってきた [装備]:呪碗のハサンの黒布@Fate/Grand Order [道具]:食料(人肉) [思考・状況] 基本方針:家族を、作ろう 1:赤の他人でも命懸けで手を結ぶ絆という考えへの恐怖感。 2:その恐怖感が無惨様への恐怖、支配に優り、今は一矢報いて生き残りたい。 3:生き残ったなら、家族に関して改めて考えたい。 [備考] ※参戦時期は首を切られたその瞬間ぐらい 【神居クロオ@ラブデスター】 [状態]:全身に裂傷、打傷。学生服ズタボロ [装備]:悪刀『鐚』@刀語、二乃の睡眠薬@五等分の花嫁、神便鬼毒酒@Fate/Grand Order、暁光炉心@Fate/Grand Order [道具]:基本支給品一式 [思考・状況] 基本方針:家族を、作ろう 1:ミクニ君と累の為にあのお方とやらを嵌めて殺す。 2:生き残ったなら、マシュを僕らの『家族』にしよう。 [備考] ※参戦時期は死亡後 教会の天井を突き破り、マシュを包んだ球体は宙を舞っていく。 赤い糸は太陽の光で蒸発してゆき、だんだんと解れて行く。 だが、地面に衝突するまでは持ち、内部のマシュに衝撃を一切与えず墜落した。 完全に蒸発し、糸の檻から解放されたマシュが見たのは、ハートと、そしてリンゴの生る樹。 「恐らくここはF-2地区。早く戻らないといけません」 マシュはオルテナウスの出力を全開にし、教会へ向かって北東に駆け出した。 マシュは勘違いしていた。この木は地図にある『ハートとリンゴと生命の木』ではなく、円城周兎の死体から生えた木だったのだ。 【C-3/一日目・朝】 【マシュ・キリエライト@Fate/Grand Order】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、基本支給品一式(食料除く)、霊基外骨格@Fate/Grand Order、トンプソン・コンテンダー@Fate/Grand Order、救急箱@現実、22口径ロングライフル弾(29/30発)、ランダム支給品0~1(累のもの、未確認) [思考・状況] 基本方針:殺し合いを止める 1:累たちを助けたい 2:酒呑童子を止めたい 3:先輩(藤丸立香)と合流したい [備考] ※参戦時期未定。少なくとも酒呑童子およびBBと面識あり ※円卓が没収されているため、宝具が使用できません。 ※霊基外骨格は霊衣として取り込んだため、以降自分の意志で着脱可能です。 ※鬼滅世界における稀血、それに相当する栄養価のようです。 Next 命ノゼンマイ Previous 南海怨身八裂心技 前話 お名前 次話 第二回放送 累 鬼神爆走紅蓮隊・愛 通常攻撃が円卓でデミサーヴァントの妹は好きですか? 神居クロオ マシュ・キリエライト 前園甲士様は告りたい-元公安の生存頭脳戦- 目次へ戻る
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前ページ次ページお前の使い魔 あの日から数日経ち、わたしはとてつもない問題にぶち当たっていた。 その問題は非常にわたしの神経を圧迫し、体調にも悪影響を及ぼす。 身体の自由が奪われ、今日もわたしは重い身体を引きずるように教室へと向かうのだった……。 「お……重い……」 「やっぱりお前は運動不足です。サビ剣の一本や二本持ったぐらいで筋肉痛になるなんて、どれだけひ弱なんですか。」 「あんたみたいな筋肉バカじゃないのよわたしは!! あーもう! これあんたが持ちなさいよ!! 雑用は使い魔の仕事でしょうが!!」 「嫌です。そんなばっちい剣なんて持ちたくないです。」 「わたしだって嫌よこんな汚い剣! みんなにだって笑われるし、筋肉痛にはなるしでいいこと無しよ!!」 「私のせいじゃありません!」 「むきーーーー!!!!」 「あのー……流石にちょっと傷ついちゃうぞ俺。」 そう。問題とは、デルフを常に持つことによるわたしの疲労と周囲の目だ。 なんせこいつはデカい・重い・汚いの三拍子が揃った剣なのだ。 メイジが、しかも女生徒が持つような代物じゃない。 当然、わたしだってその類にもれない。 「これ、いつまで持ってりゃいいのかしら。はぁ……憂鬱だわ。」 数日間、わたしは時間の許す限り図書館にこもって必死に文献をあさり、どこかにヒントが無いかと躍起になって探した。 ミスタ・コルベールや、学院長も色んな方面で調べてくれているらしい。 ついでに、タバサも毎日図書館で見たし(これは本人の趣味かもしれないが)、どうやらキュルケもゲルマニアの方面で色々探してくれているようだ。 しかし手がかりはゼロ。 唯一の幸いといえば、デルフを手にしてから変な夢は見なくなったし、変な声も聞こえないというものぐらいだ。 その点だけは評価してやってもいいかしら。 「とは言ってもねえ……」 「結構似合ってるからいいじゃないですか。」 「良くない!」 「そうだ、いっそのこと、術師を辞めて剣士になっちゃうってのはどうですか?」 「なる訳あるかあああああっ!!!!」 そんなこんなで騒ぎつつ教室へと入り、授業を受ける。 今日の授業はミスタ・ギトーが講師らしく、延々と風の系統の魔法の素晴らしさとやらを語っている。 そして、授業が進むにつれ、最強の系統は何かなんて話題になり、キュルケが火の系統だと答え、それを鼻で笑ったミスタ・ギトーがキュルケを挑発した。 挑発されたキュルケが、ミスタ・ギトーへとファイアー・ボールを打ち込む。 ここまではよかったのだ。いや、よくは無いが、まだ笑い話で済んでいた。 問題は、ミスタ・ギトーはこれを風の壁で打ち消し、勢いの止まらない烈風はキュルケへと牙を剥いたこと。 反射的に身体が動いた。 「ルイズ……あんた……」 「怪我は無い?」 「あ……うん、大丈夫よ。あんたこそ大丈夫?」 「あー、大丈夫みたい。」 「いい動きするじゃねえか娘っ子。おでれーたぜ。」 気がつくとわたしはキュルケの前に立ち、デルフを構えていた。 ミスタ・ギトーの打ち出した烈風は、デルフへと吸い込まれるかのように消えてなくなり、教室の中は静かなものだった。 「み、ミス・ヴァリエール、どういうつもりだね?」 「どうもこうもありませんミスタ・ギトー。一歩間違えば危険なことになりそうでしたので、自分のできることをやりました。」 ざわざわと教室にいた生徒達が騒ぎ出し、魔法が消失するという不可思議なものを見せられた為か、奇異の目でわたしを見る。 風の系統の使い手である、ミスタ・ギトーの魔法をあっさりかき消したのだから、まあ仕方が無いか。というか、自分でもびっくりしてるし。 「お前、今の動きはどこで覚えたんですか?」 いつの間にかわたしの近くに来ていたダネットが、心なしか青ざめた顔でわたしに尋ねた。 「どこでって……夢中だったから覚えてないわよそんなもの。」 「……そうですか。」 わたしの返事を聞き妙な表情を浮かべるダネット。 冷静になって考えてみると、わたしとキュルケの席はそれなりに離れている。 しかし、わたしはその距離を一気に移動し、キュルケの前で剣を構えるなんて芸当をやってのけた。 はて? どうやってあの距離を移動したんだわたし? 「あの動きは……」 ダネットがさっきのわたしの動きについて何かを話そうとした時、どたどたと誰かが廊下を走る音が聞こえ、勢いよく教室のドアが開いた。 「あやややや、ミスタ・ギトー! 失礼し」 「お前! ハゲのオッサンがハゲじゃなくなってます!!」 うん。間違ってないわよダネット。確かにミスタ・コルベールの頭には、金髪巻き毛の髪があった。でもね、そういうことは出来るだけ小さな声で言いなさい? ほら、教室に入ってきたミスタ・コルベールが固まっちゃったじゃない。 「あれも術ですか? 髪が生えるなんて凄い術があるんですねえ。」 「おでれーた。6000年の間にそんな魔法できたのか。」 はっはっは。黙りなさいこのダメ使い魔にボロ剣。 「でもあんまり似合ってません。術をやり直した方がいいと思います。」 似合ってないとダネットが言った瞬間、ビクンとミスタ・コルベールの肩が揺れ、頭に付けていた金髪巻き毛のカツラがずれ落ちた。 「か、髪が落ちました!! あれはどんな術ですか!?」 「失敗魔法。」 「おでれーた。」 驚いて叫ぶダネットの言葉に、絶妙なタイミングでかぶせられたタバサとデルフの一言により、教室内で激しい笑いが起きる。 うーむ……子供って残酷だ。 その後、怒りを通り越して半泣きになったミスタ・コルベールから、驚きの内容が告げられる。 今日、先の陛下の忘れ形見でもある、アンリエッタ姫殿下が学院にこられるというのだ。 なので、今日の授業は中止となり、生徒と教師の手で歓迎式典の準備を行い、出来次第、正装して正門に並ぶとのことだ。 「王様が来るんですか?」 「姫殿下よ。」 「お姫様ですか?」 「そ。というか、あんたって貴族は知らないのにお姫様とかはわかるのね。」 「馬鹿にしないでください! 私だってお姫様ぐらいはわかります。綺麗な格好をして、美味しいものを食べれるんです。」 「あー……そういう認識なのね。なんか安心したわ。」 相変わらずなダネットとそんなやり取りをしつつ、準備を行う。 わたしは、準備を行いながら、過去の姫殿下とのほほえましいやり取りを思い出していた。 きっと、あの頃よりお美しくなられているはずだ。 幼少の頃のことなど、姫殿下はお忘れになってらっしゃるだろう。 そんな事を考えていた。 式典の準備も終わり、生徒達が学院の正門に並ぶ。 一応、ダネットも以前に買った服へと着替えさせ、列に並ばせている。 デルフは、貴族の娘であるわたしが持ったまま姫殿下を迎える訳にもいかなかったので、ダネットに持ってもらうことにした。 「お姫様はどこですか? まだですか? いつくるんですか?」 「落ち着きなさい。もうすぐ来られるわよ。それよりも、飛び出したりしちゃダメだからね。姫殿下のとこに行って『ご飯ください』とか言っちゃ駄目よ。」 「い、言いませんよ?」 冗談で言ったのだが、こいつ言うつもりだったな。 前代未聞の事件を未然に防いだことに、わたしはほっと胸を撫で下ろす。 そうこうしてる内に、姫殿下を乗せた馬車がやってきた。 「ほー……あれがお姫様ですか。綺麗ですね。」 「ほー。こりゃ確かに綺麗だ。」 「あれがトリステインの王女? ふん、あたしの方が美人じゃない。」 「乳でかの場合、美人というか、えっちいです。」 「俺は嫌いじゃねえがな。」 「デルフはわかってるわね。ダネット、女っていうのは色気と美しさがあってこそよ? まだまだ子供ねあんた。」 「私はもう大人です! 乳でかなんかよりよっぽど……よっぽど……うう……乳でかはすぐいじめるから嫌いです!」 「まあ気を落とすな嬢ちゃん。胸の大きさだけで価値が全部決まるわけじゃねえし。」 「ほっといてください!!」 横で騒ぐキュルケとダネットとデルフのやり取りを聞きつつ、わたしの目は姫殿下ではなく、グリフォンにまたがった貴族を追っていた。 まさか、こんな所でお会いすることになるなんて。 「お前、どうしました? お腹の調子でも悪いんですか?」 「悪いもんでも食ったか娘っ子?」 「あら、いい男がいるじゃない。ダネット、あんたも見てみなさいよ。」 「私はあんなヒゲ興味ないです。」 「あんないい男に興味がないなんて、もしかしてダネットって彼氏いたりするの?」 「い、いません! 私とあいつはそんなんじゃないです!!」 「あいつ? あいつって誰よ? 言ってみなさいよこのぉ。」 「嬢ちゃんは色気より食い気って感じがするがねえ。」 二人と一本のやり取りが耳に入るが、入った傍から抜けていく。 「もしかしてあのいい男ってルイズの知り合い?」 「へ? そうなんですかお前?」 思い出されるのは過去のやり取り。わたしの婚約者であるグリフォンにまたがった彼……ワルドとの思い出。 きっと……彼も忘れてしまっているだろう。姫殿下と同じように、ゼロでしかないわたしとの事など。 部屋に戻っても、わたしは上の空だった。 ダネットやキュルケからなにやら言われていた気もするが、一つも思い出せない。 彼、ワルドを見てから、わたしの思考は霧がかかったようにぼやけている。 しかし、一つだけ気にかかることがあった。 それは、彼を見た瞬間に高鳴った胸の鼓動とは別に、何かがわたしの中に走ったのだ。 直感ではなく、とてつもなく黒い何か。危機感を越える何か。 何故、彼を見た瞬間に思ってしまったのだろう? 『あいつは危険だ』と。 「誰ですかお前は!」 ダネットの怒声に、わたしは我に帰る。 我に帰った時に、薄暗くなった部屋に驚いた。いつのまにやら夜になっていたようだ。 「ど、どうしたのダネット?」 部屋の入り口を見ると、そこには目深にフードをかぶった女性がいた。 女性は、眉を吊り上げているダネットをよそに杖を振り、同時に光の粉が部屋に舞う。 「……ディティクトマジック?」 「お前! 危ない!!」 「は?」 言うが早いか、こちらに突撃するダネット。 わたしはかわしきれず、ダアネットとひと塊になって部屋の端まで転がる。 「い、いきなり何すんのよあんたは!」 「話は後です。そこの変な格好をしたお前!! 急に変な術を使って、私たちに何をするつもりですか!!」 ディティクトマジックを使った女性は、あまりの出来事に驚いているようで、フードの端からぽかんと開けた口が見える。 どうやらダネットはディティクトマジックの光が、何か危険なものかと勘違いしたようで、呆気に取られた女性へと敵意をむき出しにしていた。 「何も言わないのなら聞き出すまでです。覚悟しなさい! 首根っこへし折ってやります!!」 びしりと短剣を女性へ突き出し、戦いの構えを取るダネット。 フードの女性は相変わらず、状況の変化について来れず、あたふたしている。 「え? え?」 「隙ありです!! やああああっ!!!!」 「待たんかこのボケ使い魔あああああっ!!!!」 「いったぁ!! な、何をするんですかお前!! はっ!? もしやこの」 「いい加減その思考はやめなさい! どうしてあんたはいっつもこうなのよ!! このダメ使い魔! ダメット!!」 暴走してフードの女性へ飛びかかったダネットを後ろからはたき落としたわたしは、びしびしと杖を振り下ろし、ダネットを躾ける。 来客を無視して騒ぐわたし達を見かねたのか、デルフが女性に話しかけた。 「騒がしくてすまんな姉ちゃん。」 「今の声は……?」 「こっちこっち。」 「これは……インテリジェンスソードですか。珍しいものを持っていますねルイズ・フランソワーズ。」 デルフと女性のやり取りの中で、突然わたしの名前を呼ばれ驚く。 今の声、どこかで聞いたことがあるような……。 「もしかして……」 「お久しぶりね。」 女性が被っていたフードを取ると、そこには美しい顔があった。 「ひ、姫殿下!? し、失礼しました!!」 「こいつ誰ですか?」 失礼千万なことを言うダネットにげんこつを叩き込む。 「あいたあっ! 何するんですか!」 「このお方はアンリエッタ姫殿下よ! 今日、学院でお出迎えしたでしょうが!」 「こいつがあのお姫様ですか?」 「あんたはもう黙りなさい!!」 姫殿下は、ダネットの様子や言葉に少々驚いているようだが、お怒りにはなられていないようだった。 良かった……打ち首とか言われなくて。 その後、わたしと姫殿下は懐かしの再会を喜び合い、しばし思い出話に花を咲かせた。 忘れているかもしれないと思っていた思い出も、姫殿下は全て覚えておいでだった。 むしろ、わたしの方が忘れかけていたようなものでも、姫殿下にとっては大事な思い出だったらしく、逆に驚かされたほどだ。 そして思い出話も終わり、一段楽したところで、姫殿下は憂いの表情を浮かべた。 「あの頃は、毎日が楽しかったわ。なんにも悩みなんかなくって」 気になり、わたしが訪ねると、悲しみをたたえた笑顔で、結婚なさるという事を教えてくれた。 場が一気に沈んだものになる。……ダメ使い魔とボロ剣を除いて。 「なんでお姫様は落ち込んでるんですか? 結婚するならおめでたいじゃないですか。」 「そこはほれ、色々あんだよきっと。」 「色々……はっ!! 食べすぎでしょうか?」 「どこをどうやったらそんな結論に至ったか教えてくれ。」 「えっとですね……ごにょごにょ」 「なるほどね。確かにそんな理由だったら暗くもなるわ。お嬢ちゃん結構頭いいんだな。」 「それほどでもあります。えっへん。」 わたしは無言で乗馬用の鞭を取り出し、アホな一人と一本に振り下ろす。 「痛いじゃないですか!!」 「俺は痛くないんだけど、やめてもらえると嬉しい。」 「やかましい! どうしてあんた達は揃いも揃ってそんななのよ!!」 こんなわたし達を見て、きっと姫殿下は呆れてるんだろうなと思ったら、なんと笑っていた。 「申し訳ありません姫殿下。こいつらには後ほど、きつく言って聞かせますので、なにとぞご容赦を。」 「いいのですよルイズ。あなたはとても楽しそう……羨ましいわ。」 羨ましい? 他人にはそう見えるものなんだろうか? むしろ苦労ばかりでいい事なんかあんまりない気もする。 何はともあれ、謝罪しておかなきゃ。 「いえ、使い魔の無礼は主の無礼です。失礼しました。」 「使い魔? こちらの亜人の女性とインテリジェンスソードが?」 「私はセプー族です!」 「俺は使い魔じゃない。」 疑問を投げかけた姫殿下に、眉を吊り上げ反論するダネットと、のん気な声で返すデルフ。 失礼ここに極まれり。終わった。わたしの人生は終わった。 「もももも申し訳ありません姫殿下! あんたら今すぐ謝りなさい!!」 「い、いえ、いいのですよルイズ。それにしてもセプー族というのは初めて聞きました。珍しい種族ですね。えっと、お名前は?」 良かった。首が繋がった。 「ダネットです。お前の名前はなんですか?」 終わった。完全に終わった。さようならわたしの首。 「アンリエッタと申します。よろしくねダネット。」 首が繋がった……良かった……。いや待て、この展開からいくと、次は……。 「アン……アン……アンアンですね。よろしくですアンアン。」 よりにもよって、なんで姫殿下だけそんな愉快な呼び方すんのあんた!? なんなの!? なんかの意思なの!? ああ……もう無理だ……首じゃ済まない。これはもう城下引き回しの上、さらし首にされても文句は言えない。 思えば辛いばかりの16年だったわ……ああ、なんと悲しき薄幸の美少女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール……。 「アンアン……かわいらしい呼び名ですね。ええ、よろしくお願いしますわ。」 せめて死ぬ前に、クックベリーパイをお腹が破れるほど食べた……ええ!? よろしくしちゃうの!? いいの!? 「よ、よろしいのですか姫殿下!?」 「あだ名というものですよね? こんな風に呼ばれたのは初めてですから、少し嬉しいぐらいよルイズ。あなたも呼んでくれないかしら?」 「めめめめ滅相もございません!!」 「あら残念……」 姫殿下は、本当に残念そうな表情を浮かべるが、呼べるわけないでしょうに。常識的に考えて。 その後、意気投合したのか、ダネットと姫殿下はお喋りを始めた。 姫殿下はダネットの故郷の話を聞き、驚いたり笑ったり。ダネットはお姫様の生活というものを聞いて、時には羨ましそうに、時には窮屈そうだと言ったり。 最初はヒヤヒヤしながら横目で見ていたわたしも、いつの間にかお喋りに加わり、女三人の楽しい時間は過ぎていった。ついでに、デルフは会話に参加できず、途中でいじけたりしてた。 だが、この楽しい時間は、ダネットの放った一言で凍りついた。 「それで、アンアンは何で結婚が嫌なんですか? やっぱり食べすぎですか?」 どうして覚えとかなきゃいけないことを忘れて、覚えなくていい事を覚えてるんだこいつは。 ちょっとぐらいは察しなさい! と言いたいが、実を言うとわたしも気になってたりする。 姫殿下を見ると、少しためらいはしているようだが、話していただけそうだ。 しばらくして、姫殿下はダネットに向かってゆっくりと口を開いた。 「ダネットは……愛していない人に嫁げと言われたら……どうしますか?」 前ページ次ページお前の使い魔
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カイン・ガラ服飾産業会議 遺跡から出土する前文明の中から得られるインスピレーションにより流行作りを目指す共同体。 カイン・ガラに拠点を持つ大商会の一つが主な出資者となっており、規模はそれほど大きくないものの、様々な分野の同志が集う。 ニールダ神殿協賛。 主な活動内容は、魔動機術とデザインを両立させる魔動機術的既製服(マギノクローズ)。 魔動機術やその応用に当たる魔動具の実用を重視しつつ最新のデザイン技術を盛り込む、挑戦的なファッション分野と位置づけられている。 発掘された魔道機文明時代のデザイン等も積極的に取り込み、新たな地平を開拓中…らしい。 ニールダ神殿との関係は、「纏い、護れ」「纏い、育め」の教義をキャッチコピーとすることで相互扶助を得ようというもの。 とは言うものの、現時点で神殿側が提供できるメリットは余りないのが現実である。 誘拐事件 8年前に起こった、エディスとメアリスが誘拐された事件(他にも誘拐された人がいたかは未定)。 誘拐犯は当初、ナイブスとメアリスの両方を誘拐しようとしていたのだが、結果的にメアリスだけが誘拐された。 エディスの両親はエディスを救うために、誘拐犯を追っていたが、命を落としてしまう(ナイブスはこの二つの事に直面し、力を求めるようになる)。 誘拐犯の正体は魔神であり、当時は戦闘能力が今より高かったノーヴェと、“紳士”ハル・クード・オルセンを含むPTによって討伐されるが、ノーヴェはこの戦闘による後遺症で戦闘能力が低下してしまった。 発見され、保護されたときメアリスは既に事件に関する記憶を失っており、その後暫く物事を覚えられない症状があった。エディスも自分より身長の高い種族を怖がるなど、二人にも大きな傷を残し、二人とも引きこもりとなってしまう。 因みに、余談だがノーヴェが魔神討伐へ向かう際、リタを拾って餌付けしたという。
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2ページ目 始めて風俗街へ足を運んだこういちろうはお店の前に立っているおっさんやお兄さんに少し恐怖を感じていた。 そんなこういちろうにゆうりが 『おっさんとか立っているの普通だから気にすんなw てか、このお店にいい娘いるんよ行こうぜ!』 ゆうりがお勧めしているお店の名前は『夢見るアドレセンス』って名前の店だった。 こういちろうにとって名前が意味不だった。 ゆうりはこういちろうの手首を掴み、ゆうりと一緒にお店に入った。 『いらっしゃいませー、今日はどの娘がいいですかー?』 イケメンな受付の人がゆうりに向けて言った。 『こういちろう、この娘行け。かりんって言うんだけど、この娘俺のお気に入りだからw俺は新人のあかりちゃん行きます。』 俺は選ぶ間も無く、ゆうりお勧めのかりんって女の子に指名された。金は勿論ゆうりが払ってくれた。 受け付けカウンターに置いてあった写真をみる感じ、顔全体にモザイクはかかっていたものの可愛さはありそうな感じがした。 写真の下にはかりん(19)と書かれていた。本当かどうなんかわからんけど、こういちろうはためかあ…と感じていた。 受付のお兄さんが待機室へ案内するとゆうりと俺はその待機室で待機することになった。 ゆうりが待機室にあった無料紙コップ式自販機のジュースを持って来てくれた。 『カルピス飲んで元気なろうぜー!』 かなり緊張していたこういちろうはそんな下らない事でも笑っていた。 ゆうりと談笑しているとイケメンな受付のお兄さんがこういちろうたちが居た待機室のドアを開け 『かりんちゃんでお待ちしているお客様どうぞー』 と無駄に丁寧に言った。 俺か!と思ったこういちろうはか受付のお兄ちゃんにカーテンの前まで誘導された。 この中にかりんちゃんが居るのかとこういちろうは思った。 それと同時に女に対する恐怖が頭の中で過る… イケメンな受付がそのカーテンを開けた瞬間… こういちろうはそいつに見覚えがあった… 『あいつ…かりんじゃない。』 次へ トップへ
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どうでもいいこと 真偽不明 特殊 レイヤー2ステではレイヤー1・2を重ねないと正しく壁走りできない レイヤー3水のあるステでは壁走りできないレイヤー3の水は内部的にレイヤー2として扱われているため起こっている? 画面上部で水中判定のあるレベルでは画面両脇でも水中判定がある + 死について 死ぬと同時に出来ること宮殿スイッチを押す TIME UPと同時に出来ることヨッシーでパワーアップを取得し死亡キャンセル 死亡アニメーション中に出来ることストックアイテムを出す ヨッシー騎乗中ヨッシーの口に触れる木の実を食べようとしてフリーズ 出してある舌でスプライトを掴む(出したストックアイテムも可) 鍵を咥えていて落下中に鍵穴にふれると鍵ゴール 舌を出して足がついた状態で死んでると、上入力でヨッシーの頭が上下する レイヤーチェンジバグ中ヨッシーを乗り降りする 3upを取ってすぐSideExitを使うと、OWで残機B0になる(ステージ入ると99になる) + マリオが左に進む状況 スプライト起因ブルの左側を踏む 掴んでいるロープが左向きに移動する 左右に伸び縮みするクルクルブロックに押し出される 翼の生えた?ブロックに押し出される 左右に動く足場に乗っている 回転する足場に乗っている 回転金網によって回転している 左側に表示されているピーチ姫に近づく 重なったピーチ姫の隣に移動する 鳥籠によってカメラがバグる オブジェクト起因坂に立っている 左向きに動くコンベア坂に立っている 左向きに動くベルトコンベアに立っている マリオとオブジェクトが重なっている 横から触れても反応する音符ブロックに左側から触れる 左向き水流に浸かっている 左側に動くレイヤー2タイルに乗っている・押される 右向き土管に入る 左向き土管から出る ムービータイトル ヨッシーに騎乗している時のお化け屋敷・城入場 コクッパ撃破 エンディング オブジェクト 上向き土管から出てくる時、Bおしっぱだと若干浮く 森の木はソリッドオブジェクトに重ねると、別のタイル番号になる ページ1のオブジェクトは全て壁走りできる タイル1F0上のスプライトは基本的にX速度を更新できないが、空中でもX速度を変更できるスプライトは移動できる ゴールバーから6~8マス目に設置されたオブジェクトは暗転の関係でマリオが取得しても表示が更新されない? 金網は斜め移動できるが、ツタは無理 スプライト 甲羅から飛び出て怯んでいる裸ノコノコに触れる時、マリオが自動でノコノコの方を向く コントロールコインは63コイン分、TIME25 左右に泳いで跳ねるプクプク(47)は水中以外においてもちゃんと動く スター状態でプクプクに近づくと、逃げ出す。(地上マップでも) 長いロープスプライトはスプライトスロットが0x06未満、またはスプライトメモリが0x00の時に短くなる。(スプライトメモリ0x00,0x01以外での使用は想定されていない) スプライトの判定は■だが、■の大きさは2種類あり、ロープの1マス下にスプライトがあるとき、マリオが当たるかどうか レイヤー2と相互作用するレベルではコントロールコインがバグった背景に触れると消える ボステレサとカメックと沈没船のテレサ群を同時に読み込むとVRAMが逝く スプライトは画面左から右・上から下・奥から読み込まれる。画像。 裏側にメットの2個持ち中に土管移動して、どの方向の土管から出てきてもメットが復活後に進む方向は変わらない メットをYから吐くと、復活しないメットになる 改造 16x16タイル本家の水中の緩やかな坂(タイル0x181と0x186)のタイル設定は間違っている。修正すると使えるようになる。 タイル0x1B6と0x1B7は未使用の坂。0x1B6は坂滑りをすると坂の勾配と逆の方向に滑る。 縦ステージオブジェクトをMap16から配置すると、TBLでずれない(lm18x以降) 背景のスクロールをなしにするとバグらない OverworldOWの雲はROMをバイナリエディタで開いて、27D44を20 62 FEからEA EA EAにすれば消える Event24で下に進むとなる原作の変な動きは21518の29 FF 00をA9 00 00に変えればよい レベル設置数はLevel000を含めて最大96 左上[0,0]にOWスプライトを置くと、タイトル画面に映り込む [Overworld]-[Change Special World Levels]で指定してあるレベルをクリア済みにしておくと、最初から特殊グラになる その他 pic2snesやTRASM等の16bitアプリケーションは64bit OSでは動かないが、MS-DOS Playerを介せば動かせる。 Alcaro氏作のAlcaRobotを使うことで65c816のアセンブルや逆アセンブル、実行等さまざまなテストが可能。詳細はヘルプ参照。なおこのbotはcaffie.netの#serioushax等に常駐している。 ちなみにVitorVilela氏作のVilelaBotというbotも存在し、こちらはSA-1のメモリリマップに対応している。 BizHawkのメニュー→[File]→[AVI/WAV]→[config and record AVI/WAV]→[GIF writer]で簡単にGIFが撮れる。
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梓「律先輩のこと笑っちゃったりしたけど、受験生なのに演劇も演奏も頑張るのは大変だよね。今日は練習できるのかな」 音楽室へ「こんにちはー。ってやっぱり誰もいない…どうしよう、自分のクラスの出し物もあるし戻ろうかな…」 迷っていると唯が来る 唯「あっあずにゃん。やっほー」 梓「唯先輩!今日は練習できそうですか?他のみなさんは?」 唯「りっちゃんと澪ちゃんは主役だし、むぎちゃんも監督さんだし抜けられないみたい」 梓「唯先輩、みなさんが大変なのにここに来てていいんですか?」 唯「わたしどうせ木だもん。そんなことよりあずにゃん、二人きりだねー」 うぇっへっへと笑う唯。しかし真面目な梓は気を咎める 梓「そんなことよりって…役のないクラスの方も頑張ってたじゃないですか。それに他の先輩方のほうが大変なら、唯先輩がサポートしないとダメです!じゃないと部活とクラスの両立なんてできません。このままだと練習不足で演奏失敗しちゃうかもしれないじゃないですか」 唯「え~?大丈夫だよ~。去年だってなんとかなったし」 梓「去年って…なんですか脳天気な言い方。去年どれだけみんなに心配かけたか、わかってるんですか?」 唯「わかってるよー。でも許してくれたじゃん。ねぇあずにゃん、新しい演奏思いついたの。見て見て~」 梓「もう!真面目に聞いてくださいよ。そんなことやってる場合でもないでしょ」 唯「えぇ~」 梓「…今日はクラスのお手伝いにいきますね」 唯「ああん、あずにゃん待ってー」 音楽室を去る梓。しょぼくれる唯 唯も決してクラスを軽視しているわけではない。けれど去年、風邪をひいて学園祭の練習をできなかったことは、心残りだった 梓と一緒に練習できなかったことが心残りだった 唯「今年で…最後…なんだけどなぁ」 翌日 和「軽音部のほうも大変だろうからごめんね、連日練習で。クラスのみんなの都合つかなくてね」 澪「いや、しょうがないよ。まだ本番まで時間あるし、気にしないで」 律「そうそう。澪がもっとちゃんとしてれば早く済む話だしね」 澪「うぅ…ごめんなさい。って人の事あまりいえないだろ!」 わいわいがやがや。主要登場人物の練習の横で直立不動の唯 紬「唯ちゃん?そんなに木の練習頑張らなくても…」 澪「どうしたんだ?昨日はギターのアレンジに挑戦するって、はりきってたじゃないか」 唯「うん…でもあずにゃんもクラスの出し物があるからって」 律「なんだよ一人じゃさみしいのか~?」 紬「ごめんね。唯ちゃん」 律「そうだそうだもっと謝れ~!脚本変えすぎなんだよ~」 澪「こら!文句しかいえないのか」 紬「ごめんなさい、だっていいシーンがいろいろ思いつくんですもの」 律「なんだよ~澪も文句いってたじゃん」 ガラッ 梓「こんにちは~。先輩方」 唯「あっあずにゃん!」 律「およ、梓じゃん。クラスの出し物があるんじゃないのか?」 梓「一応様子を見に来ました…まだお忙しそうですね」 澪「ごめん。連絡しておけばよかったな。今日はこっちに集中させてもらうよ」 律「予定ないなら唯と練習しておいてくれよ」 唯のほうを見る梓。昨日のことがあり少し伏し目になる唯 梓「…唯先輩はあまり真面目に取り組んでないみたいだから、みなさんと揃っての方がいいと思うんです」 梓の言葉に顔をあわせる紬と澪。たしかに唯からは真面目さを読み取るのは難しいが、やる気がないわけはないのだ 唯「そうだよね…真面目にやらないとね」 律「唯?」 唯「今日は一人で練習するね。練習、がんばってね」 教室を出て行く唯。微妙な空気が流れる 律「あ、梓ぁ!」 梓「は、はい?」 律に名前を呼ばれてすこし飛び上がる梓。最近ふざけあって苗字を呼ばれることはあったが、名前を呼ばれると本当に怒られている気分になる 律「なにがあったのかしらんが、追いかけろよ」 梓「えぇ?なんで私が…」 そう口にはだすが梓もさっきの唯がおかしかったのは気になっていた 律「いいや、お前が悪い」 断言されて閉口する梓。重ねていう律 律「よくわからんけどさ、唯が真面目にやってないわけ、ないだろ?そんなに短い付き合いじゃないんだから、わかるだろ?」 梓「うぅ…様子、みてきますね」 音楽室に向かう梓。去年のことを思い出していた 梓(唯先輩、風邪ひいてたのに無理に練習しようとしてたっけ) それで本番出れなかったら意味がない。去年はぶっつけ本番にかけることにしたのだ 梓(本番は大成功だったけど…唯先輩と練習したかったな。皆揃って、学園祭に取り組みたかった) 音楽室に着く梓。扉を開ける 梓「唯先輩?」 音楽室は薄暗い。トンちゃんの前に佇む唯 唯「私、ダメだよね…1年生のときも、張り切りすぎて声からしちゃったし。去年もみんなに…迷惑…かけて…」 梓「唯先輩…泣いてるんですか?」 驚く梓。ぐすぐすと泣いている唯に近づく 唯「でも…私、軽音が大好きだから、何もしてなかった私が初めて本気になれたから…みんなと過ごすの楽しいから…あずにゃんとも一緒に、学園祭の練習したかったの」 梓「唯先輩!もう、泣くのをやめてください!」 こんなふうに唯が泣いているのは初めて見る。いつも大きく包みこんでくれる先輩が、小さくみえた。心がずきずきと傷んだ 梓「唯先輩…」 ぎゅっとうつむく唯の頭を抱きしめる。なんだか去年のことを思い出した 梓「ごめんなさい…唯先輩が軽音部のことに真面目じゃないなんて、あるはずなかったですね。昨日私なにいってたんだろ」 唯「ううん、ちょっとはしゃぎ過ぎてたよ…いつもそれで失敗しちゃうんだよ。こんな状況で新しいことしようとしたりさ、去年もごめんね?」 梓「もう、去年のことは許したじゃないですか…」 風邪をひいたのだって唯のせいではない。去年の自分を思い出して恥ずかしくなった。なんて理不尽なことで許しを請わせるような真似をしていたのだろう…。そしてそれは今も変わっていない 梓「ごめんなさい、唯先輩のことずっと見てきたのに、ちょっと考えなさすぎました」 唯「ううん。ごめんね、あずにゃん…」 梓「もう、謝らないでください…」 伏し目がちに涙目の唯を見ているとこちらも泣きそうになってきた。しんみりした空気を変えるいい冗談を思いついた 梓「唯先輩…仲直りのちゅ~、しましょうか」 唯「へ?」 顔を上げる唯。濡れた瞳に目を吸い寄せられて思わず赤面してしまう 梓「ほ、ほら!去年の唯先輩がいったことですよ!」 早く、そんなこともいってたねーと笑い飛ばして欲しかった。しかし唯にじっと見つめられてますます顔を赤くしてします 唯「うん、しよっか」 梓「え~!?」 真顔で答えられて狼狽する。ますますじっと見つめられる。ずきずきしていた心臓はいまやどきどきに変わっていた 唯「あずにゃん…」 梓「唯せんぱっ、むぅ」 待ったなしで唇を重ねられ、ぎゅっと抱きしめられる 梓(ほ、ほんとにキスしてるよ~!?) 体中がかぁーっと熱くなるのを感じた 梓(柔かい…唇も、包みこむ体も…さっきまでは小さく感じたのに、やっぱり大きいし、温かい…唯先輩) 抱きしめられて少し苦しいけど、それ以上に湧き上がる幸福感を実感する 離れる唇、再び見つめ合う。今度はお互いに惹きあうように顔を寄せる がったーん! 唯梓「!!」 扉のほうから大きな音がして飛び退るように離れる 紬「もう!澪ちゃん、いいところだったのに!」 澪「きききききキスしてた?よな?」 律「お、おまえら…」 唯「ひどーい。みんな出歯亀だぁ!」 律「ひどーい、じゃないよ!想定外すぎるわ!」 澪「ゆ、唯、梓…そういう趣味の人だったのか?」 梓「そういう趣味ってなんですか!勘違いです!」 紬「えー?勘違いには見えなかったけど」 唯「え~?勘違いなの?」 梓「唯先輩までなにいってるんですか!」 梓(は、恥ずかしくてしんじゃいそうです…ってなんで唯先輩涙目になってるんですか!な、なにかフォローしないと…) 梓「私は唯先輩が好きなだけです!女性趣味とかじゃないです!」 …… 唯「あ、あずにゃん…そこまで言ってくれるなんて」 紬「わぁ♪」 澪「そ、そうなのか。ならいいか」 律「いいの!?」 梓「なにいってんの私~!?」 唯「私もあずにゃん大好き。大好き~!」 律「ああもういいや!」 紬「さっきのいいセリフです!『律!僕たちの立場なんて関係ない!君が君だから愛している』こんな台詞を入れましょう!」 澪「そんな恥ずかしい台詞いえない~!」 律「っていうかジュリエットじゃなくなってるぞおい!」 梓「は、恥ずかしい台詞…もうダメお嫁にいけない…」 唯「あずにゃん大丈夫だよ。わたしがいるじゃない」 おわり 梓が嫁になるのは唯先輩だけ! -- (あずにゃんラブ) 2013-01-17 17 35 35 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
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山川純一氏のホモ漫画「くそみそテクニック」に登場するいい男。 「あべ たかかず」と読む。 愛称は「阿部さん」。 職業は自動車修理工で青いツナギがトレードマーク。 「やらないか」、「お前 俺のケツの中でションベンしろ」などといった数々の名台詞や 強烈なキャラクター性で、ネット上のあちこちで人気を獲得した。 ニコニコ動画においても それは例外ではなく、彼自身、ならびに出演作である「くそみそテクニック」ネタを題材にした動画が 今日に至るまで数多くアップロードされている。 本作における阿部高和 初登場は10日目。 パンツレスリング界の頂点を決める大会「ガチムチ天下一武道会」決勝戦において、 パンツレスリングのチャンピオンとして君臨するビリー・ヘリントンと壮絶な死闘を繰り広げた。 敗れはしたが、その歪みねぇ戦いぶりはビリー兄貴、ならびにティアナを大いに満足させた。 大会終了後もビリー兄貴の試合があるたびに(24日目、36日目)、欠かさずに試合を観戦しにきているようだ。 関連動画 彼の出演作 阿部さん戦のバトルBGM。
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よくある生身のキャラを描いてみた。ちなみに阿部さんの顔グラの元はあえて言わない。 -- 緑のあいつ (2008-06-23 15 50 13) プwwwロwww 似合いすぎててクソワロタwww -- 名無しさん (2008-06-23 16 01 14) この勢いだと阿部さんの着地地点は多分中華キャノン…… -- 名無しさん (2008-06-23 16 03 17) グレートのパイロット名前なんだっけ? -- 名無しさん (2008-06-23 16 04 21) 一応、公式設定だと人間サイズの先行者。でもさすがに1,4mで20㎏じゃなあww -- 名無しさん (2008-06-23 16 18 39) ゲッタアアアアア なんでもないです -- 名無しさん (2008-06-23 16 21 25) 阿部さんいい男ですね! -- アンネ (2008-06-23 16 56 56) ↑4 剣 鉄也 18歳 -- 名無しさん (2008-06-23 17 13 24) 先行者って公式設定だと20kgだったのかwいろんな意味でありえんなw -- 名無しさん (2008-06-23 17 40 26) あの作品最大のギャグだろw>18歳 -- 名無しさん (2008-06-23 17 40 50) 阿部さんだったらサイズの差も何ら問題がない気がする不思議 -- 名無しさん (2008-06-23 17 49 41) 東方不敗マアッー!スター阿部w -- 名無しさん (2008-06-23 17 51 48) ↑3 元々22だったのにねぇw -- 名無しさん (2008-06-23 19 19 14) やめろwwwwあのMAD思い出すwwww -- 名無しさん (2008-06-23 19 38 25) なぜかニコニコや2chなどの二次創作ではホモ扱いされていることが多いんだよな、戦闘のプロw -- 名無しさん (2008-06-23 19 39 08) 阿部さんが流行り始めてサルファが出た辺りからホモ扱いかな? 阿部さんなら勝てそうだから困るw -- (´神`) (2008-06-23 20 36 39) 古泉君、慣れてないなんて言うなよ!! -- ショーン (2008-06-23 20 37 48) ↑ 分かってますって、阿部さん!! -- 名無しさん (2008-06-23 21 39 28) いくら阿部さんでも中華キャノンはさすがに無理なんじゃ・・・(くそみそ的な意味で -- 名無しさん (2008-06-23 21 47 46) 戦闘のプロ=アッー!のプロですねわかります -- 名無しさん (2008-06-23 22 12 59) 古泉「任せといて下さい!阿部さん!」 -- 七誌 (2008-06-23 22 42 45) まさにくそみそプロフェッショナルw -- 名無しさん (2008-06-24 03 33 33) 「いいこと思いついた。お前俺のケツに中華キャノン発射しろ」 -- 名無しさん (2008-06-24 07 03 30) 名前 コメント
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14-583 583 :(○口○*)さん [sage]:05/10/04(火) 18 41 ID js/feSld ※略※ 脱退(追放)理由:いいこと思いついた、お前ネカマしろ ♀垢の支援アコあるという理由で♂垢が追い出された。 ちょ、ギルマスよ俺リアル♂だって知ってるだろ。 いじるな可愛がるなツンデレ言うな。何か怖いって! 前ページ次ページスレ14
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424 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/10/16(日) 18 31 50.56 ID DjFEpRe7 この前、ハヤブサのネタを投下したものだ。ゲームやってたらちょっと思いついたから書く。 ___僕はドミナンt_じゃなくて、日登町の大学生、コウ。 僕には兄弟がたくさんいる。 10代半ばで食べ盛りの弟達、アムロ兄さんや、シロー兄さんの稼ぎじゃ 食べていくだけで精一杯だ。 そして、僕は大学生だ。大学は、とてもお金がかかる。 兄さん達は、お金の心配はするなと言うけど、実際、家計は火の車だ。 だから僕は、アルバイトを始めることにした。 でも、僕は大学のラグビー部に所属している。同じ高校の先輩のモンシア さんに無理矢理入れられてしまった。 僕はアルバイトをしたいのだからと断ったのだけれど・・・。 425 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/10/16(日) 18 48 20.06 ID DjFEpRe7 部活をしていればまともなバイトにありつけるはずがない。 だが、大学の先輩のガイさんにイイアルバイトを紹介してもらった。 「はっはー!!青春して__」 間違えた、オカッパ頭じゃない方のガイさんだ。 「稼ぎはいいが、命の補償はないぜ・・・」 「構いません!兄弟げんかで鍛えられてますから!体力には自信があります!」 そうして僕は、表向きは「ヘビ研究会」そして裏の顔は凄腕の傭兵部隊 「サーペントテール」に所属した。 _______ある日 「さて、テストも終わったし、しばらくは時間があるから、一稼ぎするぞー!」 僕はパソコンを起動させ、他とはちょっと変わったブラウザを起動させる。 パスを入力するといくつか依頼が入っていた。 「__地下都市、番第町に潜入してほしい」 本文の内容はどうでもよかった。 だが、報酬の額が半端ではない。 ちょうど、学期の変わり目だったし、先日、いろいろあって家は全壊していた。 だから、僕にはその依頼が、とても魅力的に見えた。 426 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/10/16(日) 18 58 18.38 ID DjFEpRe7 _______ある日 「さて、テストも終わったし、しばらくは時間があるから、一稼ぎするぞー!」 僕はパソコンを起動させ、他とはちょっと変わったブラウザを起動させる。 パスを入力するといくつか依頼が入っていた。 「__地下都市、番第町に潜入してほしい」 本文の内容はどうでもよかった。 だが、報酬の額が半端ではない。 ちょうど、学期の変わり目だったし、先日、いろいろあって家は全壊していた。 だから、僕にはその依頼が、とても魅力的に見えた。 ___次の日 僕は、愛機のGP01を走らせていた。 本当なら、ガイさんやイライジャと一緒に依頼をこなすのだけれど、 2人とも別の依頼で暇じゃなかったし、なにより、僕には自信があった。 「___ぼくだってレイ_、じゃなかった。パイロットだ」 そうつぶやいていた。 番第町はある企業が管理している工業都市だ。 ただ、最近、工場の閉鎖が進み、失業者が増加。治安は急速に悪化していた。 最近、こういった都市に潜伏するならずものが多いとは話に聞いていた。 428 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/10/16(日) 19 38 51.87 ID DjFEpRe7 番第町に入ると、新しいメッセージが入っていた。 「区画D51に向かい、ある人物を救出してほしい」 僕は、ガンダムと共にそこへ向かった______ 「ドムタイプ7機か、アレが敵か・・・。そろそろ時間のはずだけど・・・」 ここの区画は、大きな空洞だった。本当に巨大で、モビルスーツが飛び回っても十分すぎるくらいに余裕があった。 そして、隣接する区画に接続するゲートに、ゲート同士を結ぶハイウェイ。 それがいくらかあった。 「道路に気をつけて、高低差を利用して、各個に撃破か・・・」 __「数の多い敵とやるときは、地形や障害物を利用してうまく1対1になるように戦え」___ ガイさんの教えだ。 頭の中で、シナリオを描きながら、伏せていると。急にゲートが吹き飛び。 単発のスラスターにザクをスリムにしたような・・・MSが飛び出してきた。 「聞こえてるんでしょ!!早く助けに来て!!」 429 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/10/16(日) 19 53 41.16 ID DjFEpRe7 「モニクさん・・・?」 僕は一気に機体を加速させた。 ヅダに気をとられていたドム達にとって、それは完全な奇襲だった。 空中に舞い上がっている間に、ライフルを構えて一番近くにいたドムの背中にビームをたたき込む。 ドムが爆散する噴煙に紛れ、センサーを頼りにライフルを乱射する。 機動力で定評のあるドムだったが、重量がある分、加速性はガンダムに遙かに劣っていた。 乱射で更に一機のドムが撃破され、ドム達の意識は更にガンダムに集中する。 しかし、ヅダのマシンガンが隊列の中央にいたドムを爆散させる。ドムの最大の弱点は 実は絶大な火力を誇るドムのバズーカだった。 爆薬が十分に装填されていたバズーカの弾倉が大爆発を起こす。残りのドム達は、真ん中の ドムがつぶされたことで完全に連携をたたれた。 後ろは爆発にひるみ、前は後方の状況確認に意識を裂かれる。 430 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/10/16(日) 20 17 38.45 ID DjFEpRe7 ヅダはシールドクローでドムのモノアイをつぶす、もう一機のドムがマシンガンをたたき込んで来るが 撃破したドムを盾にし、マシンガンをたたき込む。 残り2機のドムは自分たちの不利を悟ると、逃げ出そうとする。 「ウジムシィーーー!!」 ヅダはマシンガンを乱射しながら追撃しようとするが、ガンダムがそれを止める。 「追撃は危険です。相手はまだ何か奥の手を隠しているかも・・・」 すると、ゲートが融解し、ビームがドムごとガンダムとヅダを飲み込もうとした。 「ハァハァ・・・」 ガンダムはヅダを抱えて横っ飛びしたらしい。ドムは残念ながら跡形もない。 「・・・待ち伏せしたのにほぼ全滅とは、使えない連中だ」 その声にはどこか聞き覚えがあった。 シロー兄さんの、あの・・・ モニターに映る影は、とても大きくて___ 「これは警告だ、今のうちに手を引け、お前達がこの_____に勝てるわけがない」 とてもまがまがしくて、ザクの頭が・・・ 「まったく、俺は面倒が嫌いなんだ」